104期生(ガールズ)在校時成績とデビュー期成績推測 (H25.5.10初版)  (5.30一部修正)



5月から104期生がデビューします。例年どおりなら7月デビューですが、104期生は2か月早い5月デビューとなりました。
今回も 104期生デビュー後の成績を推測します。

ガールズケイリンはライン戦ではなく点と点の戦いであり、実戦でも競走訓練と同様なレース形態となります。 したがって、102期生の成績推測を行ったときと同様に、競輪学校の競走訓練平均点 を使用して推測します。
 
実践では既にデビューしている102期生との対戦になりますが、102期生と104期生では若干のレベル差があるようです。
レベル差を埋めるために、競輪学校の競走訓練平均点に対し、102期生とのレベル差の補正 を行うこととします。

  1. 102期生とのレベル差を競走訓練平均点に補正し、
  2. 補正した競走訓練平均点 → デビュー期の推測競走得点 の変換を行う。

の手順を経てデビュー期の成績を推測します。

1. 102期生とのレベル差の補正

104期生と102期生のレベル差を、在校時記録会の 400mタイムで推測します。
「競輪分析データNo.29 102期(ガールズ)生在校時成績とデビュー期成績推測表1.」 に102期生の400mタイムのデータを 記載しています。このデータから、平均値(μ)標準偏差(σ) を計算すると、

平均値(μ) = 26.89 秒 、 標準偏差(σ) = 0.974 秒   (データ数 33)

です。 一方、104期生の400mタイムは、下の 表1. に記載しており、これから 平均値(μ)標準偏差(σ) を計算すると、

平均値(μ) = 26.67 秒 、 標準偏差(σ) = 1.057 秒   (データ数 18)

です。  104期生は 102期生に対して平均値で 0.22秒(=0.23σ) 速くなっています。
全体としては 104期生は 102期生より若干優れているようです。
これをレベル差とみなし、104期生は 競走訓練の平均点を 0.23σ だけアップする補正 を行うこととします。

一方、102期生は、既にデビューして10か月間の実戦を経験してしています。
しかし、102期生の実レースの上がりタイムがデビュー時の7月に対して最近のほうが早くなっているかというと、そうではありません。 102期生がデビュー時よりレベルアップしているという数値データはないので、102期生のレベルアップ分については、今回は考慮しないでおきます。
(104期生がデビュー後の数場所は、心理的に、駆け引きのテクニックに?、102期生が 優位にあるかも知れませんが、それは得点推測ではなく、個々のレース予想のなかで考慮します。)

2. 競走訓練平均点(補正済) → デビュー期の推測競走得点

「競輪分析データNo.29 102期(ガールズ)生在校時成績とデビュー期成績推測」 および、下表から、それぞれ 102期生と104期生の 競走訓練平均点の平均値(μ)標準偏差(σ) を計算すると、

102期生: 平均値(μ) = 75.05 点 、 標準偏差(σ) = 2.81 点   (データ数 33)

104期生: 平均値(μ) = 75.38 点 、 標準偏差(σ) = 2.05 点   (データ数 18)

です。102期生の平均値に対する +0.23σ は +0.65点ですので、104期生の平均値が 102期生より 0.65点高くなるように 補正したいのですが、104期生の平均値は元々0.33点高いので(102期生と104期生の人数の違いによるレース番組差によるものと思われます)、 差額の 0.32点を104期生の点数に加える補正 を行います。

「競走訓練平均点 → デビュー期の推測競走得点」の変換式は、「102期生(ガールズ)在校時成績とデビュー期成績推測」 の(C)式,(D)式で求めましたが、 今回は 競走訓練平均点に +0.32点の補正 を行うので、推測競走得点は次の(C')式

 Y = 1.0982 * ( X + 0.32) - 32.059    ----- (C')
  Y : デビュー期の推測競走得点    X : 競走訓練の平均点

また、102期生の実績から 「推測競走得点→推測能力値」の変換には次の(D')式

 Z = Y - 28.5    ----- (D')
  Z : デビュー期の推測能力値   Y : デビュー期の推測競走得点

を使って計算します。
上の (C')式 ,(D')式 の計算値を 下の 表1. に付加しています。
この推定能力値は、電子競輪新聞の104期生の初期能力値として使用します。

3. 総合点(参考データ)

男子選手のデビュー期の成績を推測するために、

「在校時成績と実戦成績の相関式」
  ・総合点 = 在校時の[連対率+(先行率x3)−(400mタイムx30)+1000]  ----- (A)
   (競輪分析データNo.6 「84期生在校時成績 VS デビュー戦成績」参照)

で求めた 総合点を 利用していましたが、今回も 参考データ として この式で計算した総合点を 下の 表1. に付加しました。
選手のパワー(自力選手としての脚力)を推測するのは、競走訓練の平均点より こちら総合点の方が優れていると思います。

総合点は 石井寛子選手557点でトップであり、500点越えは1人だけでした。 2位は 山原さくら選手490点でした。
石井寛子選手(埼玉出身:東京在住)は、2008年〜2011年のエキシビジョンレースでも大活躍しており、ご存知のとおりガールズケイリンの第一人者です。在校成績も抜けており、 卒業記念レースも完全優勝しました。先にデビューしている加瀬選手との対戦が大変楽しみです。
山原さくら選手(高知出身)は、山原利秀選手(63期)の娘で、 2010年JOCジュニアオリンピックと2011年全日本アマチュア選手権のスプリント競技で優勝しています。
ちなみに、104期生は18名と少数精鋭であり、上位・下位の差も102期生よりは小さいようです。

[ 表1.]   104期生 在校時成績とビュー期成績推測  
選手名年齢府県在校成績 総合点
順位
総合点能力値
推測
競争得点
推測
在校
順位
平均点レース
1着
2着
3着

回数
バック
決まり手400m
タイム
先行捲くり追込
石井寛子27東京180.1557522016402027724.92155727.8156.31
山原さくら20高知278.34663514603722131425.06249025.8354.33
田中まい23千葉377.9570262011182916191125.37342825.4053.90
三宅愛梨21岡山477.48582017612164132026.07536424.8853.38
梶田舞26栃木576.58621811143229203625.39442523.8952.39
矢野光世22福岡676.47681618141411562326.36630723.7752.27
杉沢毛伊子27静岡775.987091618110191526.36828723.2351.73
石井貴子25東京875.355951513144141526.39926222.5451.04
明珍裕子23福島975.247061620139271327.441024622.4250.92
奈良岡彩子23青森1075.0870131383012381526.21730222.2550.75
猪頭香緒里36岡山1174.39661101830001128.261816821.4949.99
青木志都加19京都1274.30680121700001226.901321021.3949.89
倉野由紀19愛知1373.89692101102011127.111221220.9449.44
猪子真実33愛知1473.506528800001028.041517420.5149.01
井上玲美25東京1573.28662590000727.981617120.2748.77
手柴敦子28熊本1673.226816153203428.311716920.2048.70
小坂知子27岐阜1772.877016938701626.501124519.8248.32
菅田賀子28新潟1872.846907911110627.461419019.7948.29

 

◆ 102期生のデビュー期成績

表2. 102期生のデビュー期成績
選手名推測得点出走数競走得点得点差
加瀬加奈子56.804756.77-0.03
中村由香里56.613156.32-0.29
中川諒子54.755256.041.29
荒牧聖未54.505454.810.31
小林莉子53.135353.770.64
増茂るる子51.964653.761.80
渡辺ゆかり52.224853.080.86
門脇真由美53.685153.00-0.68
三輪梓乃51.994952.880.89
篠崎新純51.294152.811.52
白井美早子52.865252.71-0.15
中山麗敏51.494352.160.67
松尾智佳51.964552.000.04
浦部郁里49.915052.002.09
戸田みよ子51.095351.830.74
藤原亜衣里51.094951.670.58
山口菜津子49.915750.370.46
田畑茉利名50.254049.80-0.45
重光啓代49.425249.750.33
関口美穂49.935249.46-0.47
森美紀47.424949.001.58
野口諭実可46.704548.361.66
高松美代子50.153847.92-2.23
近内稚明47.534947.780.25
尾上明子51.035047.28-3.75
岡村育子46.104247.241.14
田中麻衣美47.904747.21-0.69
後閑百合亜50.163647.08-3.08
大和久保美48.635046.56-2.07
藍野美穂45.175145.550.38
飯塚朋子45.813945.54-0.27
伊木雪乃45.705045.18-0.52
越田恵美子44.874345.140.27

102期生のデビュー期(2012年7月 〜 12月)の実際の成績を右の 表2. にまとめました。 表における項目は、

推測得点
「競輪分析データNo.29 102期(ガールズ)生在校時成績とデビュー期成績推測」で求めた推測得点。
出走数
デビュー期(2012年7月 〜 12月)のレース出走数。
競走得点
デビュー期(2012年7月 〜 12月)の競走得点。
得点差
デビュー期の競走得点 と 推測得点の差。

です。上から競走得点の高い順に並べています。

競走得点トップは 加瀬加奈子選手の 56.77点でした。2位は 中村由香里選手、3位は 中川諒子選手でした。
推測得点は在校時成績から見積もったものでしたが、実際の競走得点もこれに近いものになりました。

 


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